もともと持っている知識やこれまでの経験、収集した情報をもとに仮説を立てたり、結果を推測したりして問題解決を図れる「考える力」が以前よりも子どもたちに求められるようになっています。そんな考える力を身に着けるためには、日頃から思考トレーニングに取り組むことが大切です。そこで、この記事では普段の生活の中で取り入れられる思考トレーニングについてご紹介します。
子どもたちに考える力が求められるのはなぜ?
「考える力」とはもともと持っている知識やこれまでの経験、収集した情報をもとに仮説を立てたり、結果を推測したりして問題解決を図れる力のことをいいます。なぜ今子どもたちにこの考える力が求められているかというと、理由は次の2つがあります。
考える力が求められる学習内容になったから
小学校では、2020年度以降に学習指導要領が改定されました。これまで重視されがちだった解答そのものよりも、考える力が発揮される解答を導き出すまでの過程に、より焦点が当てられる学習内容になりました。
パターン化された問題を解けたらいいというものではなく、与えられた情報をもとに問題を見極めて、より良い解決法を見出す力が求められるように変わりつつあるのです。
機械やAIと共存するため
これまで人間の手によって行われていた単純作業の中には、機械やAIの技術進歩によってすっかりポジションを奪われてしまったものも少なくありません。子どもたちが大人になる頃にはさらに新しい技術が生み出されるでしょう。正確かつ低コストで作業できる機械やAIが多くの仕事を奪うことが予想されます。
そのため、現状を改善しようと工夫する力やアイディアを生み出す力といった考える力を幼少期から磨いて、機械やAIと共存していく未来を目指す必要があるのです。
思考トレーニングとは?
子どもに考える力を身に着けさせようと思っても、すぐには成果を感じにくいものです。しかし、日頃から根気強く考えることに向き合う「思考トレーニング」を続けていると、自然と身に着けさせることが可能でしょう。思考トレーニングの方法はさまざまですが、普段の生活の中で取り入れられるものは次の5つです。家族一緒に取り組むと、さまざまな気付きを得られるのではないでしょうか。
「なぜ?」と思う気持ちを大切にする
近頃の子どもたちは「主体性がない」「指示がないと自分から動けない」と言われることがあります。子どもには日頃から身の回りのあらゆる物事に対して何も考えずに受け止めるのではなく、「なぜ?」と疑問を持つように促してみましょう。そうすると物事の背景や理由を知るきっかけとなり、幅広い知識と考える力が身に着きます。
買い物を任せてみる
買い物をする際にはお目当ての商品がどのジャンルでどの売り場にあるのかを考え、数種類の中からもっともお買い得なものを選ばなくてはなりません。また、産地やメーカーによってなぜ値段に差が生じるのか、どうやってここまで輸送されたのかを考えるいいチャンスになります。
タイムスケジュールを立てさせる
考える力に優れた大人のほとんどがタイムスケジュールについて意識した生活を送っています。目標を達成するためにはどんな能力が必要となるのか、今何をするべきかを逆算することは、とても大切です。子どもに一日の流れや目標としていることに対するタイムスケジュールを考えてもらい、逆算ができる思考力を身に着けさせましょう。
お手伝いをしてもらう
子どもにお手伝いをしてもらうと危なっかしい手つきだったり、要領が悪くて時間がかかったりとやきもきしてしまうことが少なくありません。大人が家事を手早くこなせる理由は、これまで育んできた考える力によって無駄のない流れを瞬時に頭の中で組み立てられるからです。子どもに考える力を身に着けさせるなら、家庭でのお手伝いも有効なトレーニングになります。
ニュースについて話し合う
ニュースを聞き流しているだけの人は多いでしょう。これからは家族で話し合ってみましょう。そうすると、「どうして未然に防げなかったのだろうか」「被害者だけでなく加害者はどんな気持ちだったのだろうか」といったことも考えられるようになります。ニュースについて話し合うことは、原因の多様性や物事の多面性に気付くきっかけになるでしょう。
まとめ
もともと持っている知識やこれまでの経験、収集した情報をもとに仮説を立てたり、結果を推測したりして問題解決を図れる「考える力」が子どもたちに求められています。それは、考える力が求められる学習内容に変わったからだけでなく、将来機械やAIと共存するために必要だからです。
そんな考える力を身に着けるためには、日頃から「なぜ?」と思う気持ちを大切にするなどの思考トレーニングに取り組むのがおすすめです。
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